近視と弱視の違いとは?
弱視とは、文字通り視力の弱い状態を言います。では、視力の弱いとはどういった状態を言うのでしょうか?近視や老眼をイメージされる方もいるかもしれません。しかし、近視と弱視はまったく違うものなのです。
近視とは何らかの理由により網膜より手前に焦点が結ばれてしまい、近くは見えるが遠くが見にくい状態を言います。これに対して、弱視とは眼鏡やコンタクトで矯正しても視力が出ない状態で、矯正しても両眼で0.3未満の視力しか出ない場合を言います。
例えば、普通の近視の場合は、裸眼で視力0.02という非常に低い視力でも、適切な眼鏡で矯正すれば、日常生活に支障のない視力まで得ることが可能です。しかし、弱視の場合は、眼鏡による視力アップはほとんど期待できません。 さらに言えば、弱視の場合は、適切な治療をしたとしても十分な視力が出ないのです。
それは、網膜で捉えた情報を脳へ伝達する視神経にも何らかの異常があるためです。眼鏡は、網膜からずれているピントを矯正することで、視力アップしますが、網膜や視神経に異常があると、いくらピントがあっても、それを正確に捉えることができないのです。
「見る」という能力は、目だけはなく脳の能力が深く関わっています。
外界からの光がピントの合った状態で正しく網膜に映り、網膜に届いた光を電気信号に変換して脳まで伝え、脳が正しく認識することで、初めて物が正しく「見える」のです。
光を受け止める眼球と、電気信号を伝える神経細胞と、信号を認識する脳が正常に機能しなければ、モノは正しく見えないのです。
特に注意したいのは、子供の弱視です。新生児の眼球は、大きさこそ少し小さいものの成人の眼球の構造と変わるところはありません。ただし、視力は非常にわずか(0.01~0.02くらい)しかありません。
視力は、生まれたときは光を感じる程度で、乳幼児期に急激に発達し、6歳くらいまでに決まると言われていますが、それまでの間に、十分な刺激を与えておかないと、いくら網膜にきちんとピントを合わせても、適切に処理することができなくなってしまうのです。
重要なのは、発達の途中に何らかの原因でものが見にくい時期があると、見にくい方の目は視力の発達が止まってしまいます。これは、発達が止まった分は、そのまま「失う」ことを意味します。決して、止まった分を後から取り戻してくれる訳ではないのです。
赤ちゃんの頃からいろいろな物を見ることによって、それが刺激となり神経細胞や脳細胞が発達していくのです。ですから、健康に視力が発達するためには、両目を同時に正しく使って見る、ということがとても重要なのです。
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